楽譜は楽器や目的によって多種多様あり、どの楽譜も楽曲名、作曲者名、調号、拍子記号などは共通して記載されておりますが音楽ジャンルによって必要とされる情報が異なるため、それぞれに違った特徴があるのが興味深いです。一部ですが紹介しますのでご参照ください。
様々な楽器(パート譜)をまとめた楽譜。指揮者がアンサンブル全体を見渡すために使います。左端に各パート名称が記載されてます。情報量が多く1曲の譜面枚数が数十枚になることが多く、これを元にパート譜が作られます。
パート譜は、ある特定のパートのみを抜き出した楽譜のことです。
ピアノ演奏用の楽譜です。上段は右手で弾くト音記号、下段は左手で弾くヘ音記号が一般的です。
コード進行のみ、または歌詞の上にコードネームが記載された簡易的な楽譜です。弾き歌いやセッション、バンド内での曲制作段階でもスケッチ的に使用することが多いです。有名曲なら大体インターネットで無料閲覧することができます。
リードシートとはメロディとコード進行を1ページまた2ページにまとめた楽譜のことです。各パートの細かい音符は記載されていないため演奏者の裁量に委ねられます。ジャズ、ポピュラーミュージックなどによく使われます。クラシック音楽ではあまり使われません。
弾き歌い用に編集された楽譜です。
<ピアノ弾き歌い楽譜>
メロディ、歌詞、伴奏が一般的です。親切な楽譜だとコードダイヤグラム(押さえ方)が記載されていることがあります。
<ギター弾き歌い楽譜>
メロディ、歌詞、リズム譜、タブ譜、コード表記されているものが一般的です。親切な楽譜だとコードダイヤグラム(押さえ方)が記載されていることがあります。
ギター、ベース、ウクレレ、その他の楽器固有の奏法に特化した楽譜です。楽器の押さえる弦とフレットを視覚的に捉えることができる便利な記譜法。音名を把握することができないのがデメリットです。
ギターは主に6線譜、ベースは主に4線譜、ウクレレは主に4線譜が使われる。ギターの場合は最上段から順に1弦、2弦、3弦・・・最下段が6弦になる。(楽器により弦の本数は異なるが基本は同じ)
数字は押さえるフレット。0は開放弦。ハンマリング、プリング、スライド、グリッサンド、チョーキングなども細かく表記することができる。
バンドで演奏するために編集された楽譜です。上段から順にボーカル、コーラス、ギター(タブ譜)、キーボード、ベース(タブ譜)、ドラム譜が一般的。コード表記あり。バンドメンバーと共有して使えるので便利な反面、情報量が多く1ページあたりに掲載できる小節が4〜8小節程度になる。楽譜を見ながらの演奏には向かない。
ソロギター用にアレンジされた楽譜です。一つの五線譜にメロディと伴奏がまとめて表記されています。弾きやすいようにカポタスト、特殊チューニング、開放弦で弾きやすいようにアレンジされていることが多いです。
上記に紹介した楽譜以外にも国や楽器により様々なタイプの楽譜が存在します。私の所感では、同一曲でも日本の出版社から出版されている楽譜は小節の幅と音符がキッチリ整然と編集されていて、海外の楽譜は音源に忠実で音符や奏法が細かく採譜されている傾向があり、なおかつ採譜者や編集者によってもかなり違ってきます。今後も掲載数と情報量を増やして当サイトを育てていきますので末長くお付き合いよろしくお願い申し上げます。